2016年04月27日

新宿/朝日カルチャーセンター講座のお知らせ

5月21日(土)新宿の朝日カルチャーセンターで講座を行います。
テーマは『ロシアはドラマティックがお好き!』

拙著『ロシア・ピアニズムの贈り物』の第1章にピョートル大帝を初めとしたロシアの歴史について触れていますが、この章が難しいとのご意見をよく耳にします。実際は堅苦しい話ではなく三面記事のような内容として気軽に読んで戴けると有難いのですが... 人間の感性は個人的な体験の他に、国の歴史、自然、そして民族性からも多大な影響を受けています。ということで、この辺を噛み砕いてお話ししながら、ロシア人の芸術に対する姿勢を見ていきたいと思っています。
往年のピアニストたちの動画もお見せしますが、今回は映画の断片をお見せします。同じ作品を二人の卓越した俳優―イギリス人とロシア人で、お二人とも私の大好きな演技派俳優です―の演技で見ながら、ロシア人が強調したいものを探るのも今回の新しい試みの一つ。これはどちらが良いということではなく、純粋にそれぞれの個性を理解するために行うものです。
また、ロシア風と一言で言っても、帝政ロシア時代のロシア風と、ソ連ロシア時代のそれとは、まるで性格が違います。それについても今回は触れたいと思っています。

どうぞお誘い合わせの上ご来場くださいませ。皆さまに会場でお目にかかれますのを楽しみにしています。

5月21日(土)13:00〜14;30
新宿/朝日カルチャーセンター
『ロシアはドラマティックがお好き!』

講義内容:
帝政ロシア時代、急速な発展を遂げたロシア・ピアニズムを特徴づけていたのはドラマティックな演奏であった。スラヴ独特のメランコリー性も加味されたドラマ性高い演奏は、世界中の人々を魅了してきた。同じスラヴ人でもポーランド人やチェコ人、スロヴァキア人、セルヴィア人やクロアチア人らの演奏と何故か微妙に違うロシア人の演奏。ドラマ性の高さの背景には、困難を極めたロシアの歴史と壮大な自然がある。
 そしてロシア・ピアニズムの基となったものの一つにフランツ・リスト(1811-1886)の演奏芸術がある。前代未聞の超絶技巧でヨーロッパ中に大旋風を巻き起こしたリストであったが、晩年には人間の心理状態を音で表す響きの魔術師と化していた。リストの教えは人の心と響きの関係に敏感なロシア人に体系的に受け継がれ、やがて世界を震撼させるピアノ楽派にまで成長した。
 日本でも好まれているロシア民謡には自然と共に生きる民衆の声が宿っている。歌を大切にする民族性がロシア的な演奏を支えている。歴史と共に紐解きながら、ロシアの音楽家が目指したものは何であったかを探っていく。 

受講料:一般3,888円、朝日カルチャーセンター会員3,240円
申込みについての詳細は下記のアドレスでご覧ください。
www.asahiculture.jp/shinjuku/course/d73a1fab-a4ca-84b3-81ca-56a19f0cf30e

尚、新宿/朝日カルチャーセンターでの講座は、7月6日(水)に第2回目を行います。こちらではロシア人の感性に合わせて発展を遂げていった奏法について詳しくお話しいたします。
posted by 英代&フレンズ at 23:17| お知らせ