2017年11月05日

7月に夫の癌が見つかった。喉頭癌だった。2つの大きな腫瘍と18個の小さな腫瘍、そして左右のリンパ節と扁桃を切り取った。3回のオペは彼を苦しめ、6時間15分かかった2度目のオペでは、パニック障害を起こした。
私は一か月に亙って、ミキサーにかけたスープとスイカをもって毎日入院中の夫を見舞った。帰りはいつも23時を過ぎていた。夜、突然の吐血で手術となり、1時ごろ帰った日もあった。
バス停から自宅までは煌々と照る月が私を付き添ってくれた。すると、「美しき水車小屋の娘」の最後の曲、”小川の子守歌”が聴こえてきて嗚咽した。
.....
おやすみ、おやすみ!
すべてが目覚めるときまで、
眠って忘れるんだ、喜びも、苦しも!
満月が昇り、霧が晴れると、
空には天国が広がっている!


8月に退院した後、9月5日真夜中に悪夢のようなことが起こった。自宅で1,5〜2リットルに及ぶ血を吐いたのだ。救急車が医師と共に駆けつけたときも吐き続け、とうとう意識を失って倒れた。緊急入院しまた手術。この日は満月の日だった。

秋が来た。木の葉は色づき、舞い落ちるようになった。
10月4日に化学療法と放射線療法が始まった。夫の苦しみは日に日に増していく。まるで落ち葉の量が増えるかのごとく... モルヒネの量も日に日に増していく。何と恐ろしいことか!
しかし、私には今、プーシキンの詩が聞こえてくる。

悲しい日にはこころをおだやかにたもちなさい。
きっとふたたびよろこびの日がおとずれるから。

posted by 英代&フレンズ at 07:08| 日記